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2020年10月9日 米山月間卓話 米山奨学委員会 中山 浩志委員長


「ホストファミリー物語:日本人の家族にフランス人の息子」
米山奨学生 ファルー ドリアン様

私の両親、兄は全員フランス人です。それでも、私には日本人の家族がいます。それが何を意味するのか少し説明させてください。
2019年4月、大阪大学に留学するために大阪に到着しました。ほかの外国人と同じように、私は新しい環境にとまどい、大阪府や大阪大学について何も知りませんでした。その為、留学生向けの大阪大学のオリエンテーションに参加しました。しかし、オリエンテーションが始まる前に、教授が廊下で何人かの学生にホストファミリーについて話しているのを聞きました。私の以前の学校でホストファミリーについて少し聞いたことがあったので、オリエンテーションが終わったあと、詳しい話を聞きました。その話にとても興味をもったため、私もこのプログラムに参加できるかどうか尋ねました。私はすべての手続きをその日に行い、幸い、申し込みは間に合い、その数週間後にホストマザーとなる千秋さんに会いました。千秋さんとの最初の面談は30分の予定でしたが、最終的には2時間近く話しました。はやく仕事を終わらせ休みたい大学のスタッフに部屋から追い出されてしまいました。相性が良かったのは言うまでもありません。千秋さんはとても明るく、社交的で、ポジティブな人で、全てのことに興味があり、話しやすく、いろいろな話をしました。彼女は常に新しいことを求めており、固定観念や偏見を持っていません。そのおかげで、私は本当の自分のまま、彼女と話すことができます。それから一緒の時間を過ごし始めました。まず、ほかのホストファミリーとの歓迎会を経て、よりプライベートな時間を過ごしていきました。一緒にお祭りに行ったり、私が知らないレストランに連れて行ってくれたり、千秋さんの子供たちに会うため家に行きました。千秋さんの20代の息子さんと娘さん、そしておじいちゃん、おばあちゃんなどの家族と会うことができ、全員温かくおもてなしをしていただきました。娘さんと一緒にUSJに行きましたし、よさこい踊りの大会で息子さんを応援しましたし、おばあちゃんが参加しているサークルのダンスも観に行きましたし、おじいちゃんの誕生日をお祝いしましたし、一緒に落語も見に行きました。もちろん、一方的におもてなしをしてもらったのではなく、私もおもてなししました。彼女たちを私の家に呼び、そこでフランス料理をごちそうしました。また、彼女たちの家族は私の親しいインド人の友人とも家族のように仲良くしていてくれています。今、インドとフランスの両方を訪問する計画を考えています。プログラム自体は6ヶ月ですが、千秋さんたちとの交流は1年以上続いています。今でも、私たちはお互いに学ぶことがたくさんあります。私は彼女の家族の3番目の子供です。すべてを語ることはできないほどたくさんの経験をさせてもらい、授業では学べないことを多く学ぶことができました。もちろん私は日本人ではありませんが、日本での居場所をもらいました。私にはこれ以上ないほどの、最高の家族がいます。

by osakajotorc | 2020-10-23 15:12 | 卓話

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