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2019年10月11日 米山月間卓話 米山奨学生 梅 星様

 「上手な医療制度の活用」

大阪城東ロータリークラブ2019年〜2020年奨学生、梅星と申します。今回の卓話を担当させていただきます。私は看護学研究科の学生ですので、今回の卓話は医療についての話をしたいと思います。加齢に伴い、個々の細胞やすべての臓器で変化が起こり、体が変化していきます。それにより機能面や外見が変化します。
加齢により、以下の症状がみられます。
1.体力・予備能力の低下 2.複数の疾患を持つ 
3.部環境の恒常性維持機能の低下 4.症状がはっきりしない 5.合併症を起こしやすい 6.薬剤の副作用が出やすい
そして、こんな症状があったら何科を受診する?皆様はたまに戸惑いますね?年齢を重ねると、物忘れはだんだんひどくなります。経験自体を忘れる、進行する、時間・場所・人物に関する記憶を忘れると日常生活に支障をきたすことは、病的な物忘れと呼ばれます。こいう場合は神経内科、物忘れ外来を受診します。
A)物事をやるのがおっくうで早くできない
B)集中力が落ち、仕事を能率よくできない
C)人に会いたくない、人と一緒にいたくない
D)寝てもさめても同じこと(心配ごとや悲観的なこと)を考えている
E)眠れない、頭重感、頭痛、めまい
F)食欲不振、胃部不快感、便秘、口が渇く
G)肩こり、背中や腰などからだの痛み
H)息苦しい、動悸がする
I)手足のしびれ感、嫌な汗や寝汗が出る
J)排尿困難、性欲低下、女性では月経不順
など以上の症状をみられましたら、うつ状態を判断される可能性が高いです。精神神経科を受診します。
不眠症は、3つの種類があります。
1.入眠障害:ストレスや身体症状 
2.中途覚醒:眠りが浅い 
3.早朝覚醒:アルコール、薬物性

咳、痰、夜間の排尿、かゆみなど、薬そして寝室の環境は不眠症の原因になります。不眠症の場合は内科・精神神経内科を受診します。
白く見える、明るい場所で「まぶしさ」を感じる、視力低下は白内障の症状です。それ以外、加齢性黄斑変性、緑内障にも視力低下の原因になります。こういう時は眼科を受診します。老人性難聴とは、加齢が原因の聴覚障害のことです。感音性難聴が多く、一般的には「耳が遠い」という言い方をします。中途失聴者とは異なります。突発性難聴は、突然、左右の耳の一方(ごくまれに両方)の聞こえが悪くなる疾患です。 音をうまく聴き取れない難聴(感音難聴)のうち原因がはっきりしないものの総称で、幅広い年代に起こりますが、特に働き盛りの40~60歳代に多くみられます。聞こえにくい時は耳鼻科を受診します。

めまい・ふらつきは以下の病気でよく出られます。
①メニエール病:耳鳴り、難聴を伴う回転性めまい(自分や周囲のものがぐるぐる回る)
②良性発作性頭位眩暈症:ある特定の頭位をとることにより出現する
③前庭神経炎:めまいが突然に始まり、難聴、耳鳴りを伴わない
④脳幹・小脳障害:回転性のめまいを生じる聴覚機能は保たれ、眼振がみられる
こういう場合は内科・神経内科・耳鼻科で受診します。

しびれは、感覚の経路 (感覚受容器から末梢神経、脊髄、大脳へ至る感覚の伝導路)のいずれかに障害がおきると出現します。脳の感覚神経伝導路の病変により生じます。それ以外は頸部脊柱管狭窄症により、両側の手足のしびれがみられます。そしてうつ病などでもみられます。

皮膚に赤みや湿疹などの症状はみられないのに、かゆみだけが起きる皮膚の病気を「皮膚掻痒症」といい、特に高齢者に多く「老人性皮膚掻痒症」と呼ばれています。それも男性に多く発症するとされています。老人性乾皮症とは、加齢に伴い皮脂や汗の分泌が減少し、皮膚の角層の水分保持機能が低下することにより、皮膚が乾燥した状態のことです。皮膚に浅い亀裂や白いふけのような鱗屑が生じ、掻痒を伴います。対策としては、熱いお風呂で、ゴシゴシこすらない、綿の下着を着用する、飲酒や香辛料を避ける、弱酸性の石鹸等を用いると暖房は適度に、湿度を十分に保つことです。かゆみを生じた場合は内科か皮膚科を受診します。
尿が出にくい時は、尿路感染症の疑いがあります。膀胱炎は頻尿、残尿感、排尿時痛、血尿、発熱がみられます。腎盂腎炎の症状は発熱、腰背部痛(激痛)です。男性の場合夜間頻尿、排尿困難、残尿量の増加の症状がありましたら、前立腺肥大の疑いがあります。体調が悪くなりますので、主治医を持つことをお勧め致します。そうすると、以下のことについて相談に乗ってもらえます。
①現状を理解してもらえる
②気軽に相談に乗ってもらえる
③複数の病院の検査や薬の重複を防止できる
④専門的な医療が必要な時、適した病院を紹介してもらえる
⑤外来医療から入院、在宅療養へ移ることがスムーズになる
⑥要介護認定の「主治医の意見書」を書いてもらえる
病院を受診する際、マナーを守れていますか?マナーが守れていないと、自分にとっても不利益になる場合があります。そこで私は、正しい受診マナーをご紹介致します。意外にも病院のマナーを守れていない人は多いようで、ネット上でも「病院の待合室にて、スマホをマナーモードにしない女性を発見。LINE通知がピコピコ鳴っててうるさかった」「1人で4つも椅子を使ってて、凄い大迷惑…」「大声でお喋りしてる人が多い。こっちは体調悪いのに、笑い声とか聞こえるとイライラする」といった声が。そこでまずは、受診時の“基本的なマナー”をピックアップ。正しい受診方法については、「感染症の疑いは事前に問い合わせる」「お薬手帳を持参」「受付の仕方や時間は守る」「子どもや高齢者の場合は付き添う」「症状や経過をまとめておく」などの項目が挙げられます。一方、「診察前の飲食」「子どもに『痛くないよ』と嘘をつく」「職業や立場を名乗って圧力をかける」「感情的に話す」「診療時間を長引かせようとする」「途中でいなくなる」といった行為は、正しいマナーとはいえません。さらに問診票の記入に関して「嘘」は厳禁。記入に偽りがあると、間違った薬を処方されてしまう可能性があります。問診票は嘘・偽りなく記入し、なるべく「空欄」を作らないように心掛けましょう。また問診の時は患者の顔色を見ながら診察を進めるので、「厚化粧」は控えておきたいところ。診察後についても、医療機関を次々と受診する“ドクターショッピング”はダメです。より良い関係づくりをするためにも普段から、コミュニケーションをとっておきましょう。診察がしやすい格好で行きましょう(脱ぎ着が簡単なもの、見てもらいたい場所をすぐに見せることができる服装)。わからないこと、納得できない時は質問をしましょう。化粧、マニュキュアは落としましょう。診察直前の食事は控えましょう。話の中で大事なことはメモしましょう。今回の卓話はこれで以上です。ご清聴ありがとうございました。何かのお役に立てれば幸いに存じます。

by osakajotorc | 2019-10-23 14:01 | 卓話

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