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2019年7月26日 卓話担当:伊坂 泰治会員

「戦国武将・三好長慶をNHK大河ドラマに!!」
徳島県人会近畿連合会 会長 木岡 清様 

私が阿波出身の戦国大名三好長慶に関心を持ったきっかけは、司馬遼太郎「街道をゆく32阿波紀行」の中の次の一文である。「ひょっとすると、京都弁の祖は阿波弁ではないか」と、あるとき京都の人にいうと、その人ははなはだ自尊心を傷つけられた様子だったが、同席の阿波の人はよろこんだ。「同席の阿波の人はよろこんだ」というところが、自尊心をくすぐるのである。NHK大河ドラマは今年58作目になります。今年の「いだてん~オリムピック噺」の視聴率はいささか低調で苦しんでいるようですが、半世紀にもわたって放送が続いてきたのには、視聴者からの根強い支持があったからこそでしょう。現在、全国で大河ドラマ誘致レースに名乗りを上げている団体は、30を超えるといわれています。地域が輩出した人物を知ってもらいたい、また歴史上正当に評価してほしいという思いが、多くの人々を駆り立てているからではないかと考えられます。視聴率は黄金期に比べると下がっていますが、地域にとっては、訪れる観光客の増加や知名度の向上、その結果もたらされる様々な方面に及ぶ経済的な恩恵など、大きなインパクトがあります。
皆さんは、6月19日に放映された「NHK歴史秘話ヒストリア」をご覧になりましたか。タイトルとなった“織田信長に先駆けること20年、戦国最初の天下人三好長慶”がどのような人物であったのか、初めて知った方もおられるでしょう。信長が登場する直前の歴史については学校で教えられていませんし、亡んでしまった大名家の悲しさからか、後の世にある事ない事ねつ造されて伝わっています。歴史にifはありませんが、想像を逞しくしてみるのも、歴史を学ぶうえでの楽しみのひとつでもあります。長慶は42歳で、息子の義興は22歳で死んでいますが、もし長慶がもう10年生きていたらどうなっていただろうか。台頭してきた信長と覇権を争って各地で戦闘行為に及んだのか、あるいは外交交渉により平和な世の中をもたらしたのか、後の世は私たちの知る歴史と違ったでしょうか。
私たちは、時代を先取りし、信長や秀吉に大きな影響を与えた三好長慶を正当に評価した大河ドラマの実現を望んでいます。昨年6月には徳島で、今年2月には関西でNHK大河ドラマ誘致推進協議会が発足しました。戦国時代には珍しくお互いに助け合った三好4兄弟に倣い、徳島と関西で協力しながら気運の盛り上げを図っていきたいと考えています。2022年は長慶の生誕500年にあたります。この節目の年の実現を目指しています。皆さんもこの輪に加わって、一緒に活動しませんか。お待ちしています。

by osakajotorc | 2019-08-06 12:39 | 卓話

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