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2014年2月28日 会長 福山信也

地区大会で講演された桜井よしこ氏は、冒頭で、中国、北朝鮮の公正さと信義を信頼して、その国に私たちの生存と安全を、お任せする。と聞いて皆さんはどう思われますか。公正とは、公平で偏っていないこと、信義とは、真心をもって約束を守り、務めを果たすことですよ。おかしいと思われませんか。
日本国憲法には、こんなことが書いてあるのですよとの投げかけで、桜井よしこ氏の[日本の針路と誇りある国づくり]がテーマの講演が始まりました。
講演は正確な年代も含めて、理路整然と進みました。
その中で、特に印象に残っている部分を紹介させていただきます。
何分、記録はしてはいないので、不正確な部分はご容赦ください。
まず、日中関係については、尖閣諸島領有に中国が拘るのは、地政学上、台湾併合のためには尖閣諸島を中国の管理下に置くことが欠かせず、台湾を支配出来れば、南シナ海を中国の内海にすることも容易になるからである。
中国は、日本列島から沖縄、台湾、さらにフィリピンを結ぶラインである第1列島線をおさえ、その後には、伊豆諸島を起点に、小笠原諸島、グアム・サイパン、パプアニューギニアを結ぶラインである第2列島線を押えて、太平洋を事実上二分割して西太平洋から米軍を排除する戦略である。
日本は中国との激しい冷戦の真只中で、中国はいま、21世紀の国家戦略の調整過程にあり、その中で尖閣問題は中国の戦略転換に必要な梃子と位置づけられているため、尖閣問題でも日中外交関係でも、近い将来、中国の対日政策が緩和されることはない。その自覚が今こそ必要である。
一方、オバマ大統領はシリアへの不介入の理由を、昨年9月10日、全米向け放送で米国民に説明したが、その際、「米国は世界の警察官ではない」と2度繰り返した。米国内にもオバマ大統領のこの種の「不介入政策」を批判する声は少なくないが、オバマ大統領は外交にも国防にも興味がない。こうしたオバマ政権の実態は、シリアへの軍事不介入に典型的に示されている。
超大国アメリカを軸に形成されていた冷戦後の国際社会の秩序が、本当に大きな変化を遂げている。思いがけない変化はいつでも起こり得ると、認識しておかなければならない。
時代が大変革に入るとき、危機を察知しなければ国家は間違いなく沈む。危機を察知しても、対処する実力を備えていなければ国家は滅びるだろう。米軍が、アジアから縮小する戦略を取れば、中国は確実に圧力を強めてくる。

戦力を測るときの常識として、相手国との差は3倍以内か否かがまず問われる。また、戦力は質に比例し、量の二乗に比例する。そして、3倍以上差をつけられると勝ちにくいのです。このことを念頭におけば、現在以上に差が開くと3対1以上、中国が3以上、日本が1以下になる部門が増える。日米両国にとって非常に危惧すべき事態である。
軍事戦略のこの方程式を意識して、中国がいま力を入れているのが武器装備の数を増やすことである。兵器の数を厳しく制限してきた日本にとって、これが当面の最大の脅威だ。
中国は、現在1,000トン以上の巡視船を二十数隻保有すると見られる。これを不十分として、1年以内にさらに20隻建造することが1月中旬、決定された。尖閣及び南シナ海を念頭においた措置だ。
海上保安庁が尖閣の海域で保有する1,000トン以上の巡視船は、現在7隻とされる。安倍首相は早急に大型巡視船12隻、600人体制の専従部隊を設け、尖閣を守りたいとしている。だが予算の関係上、その実現には2年ほどもかかるというのだ。
現実の危機に対処するのにそれで十分かどうか、国としての正念場にあるという認識で、装備の充実が急がれる。中国は1党独裁なので、自由に予算を使えるが、民主主義の日本はそうはいかない。
まして、憲法が手かせ、足かせとなって日本の危機を助長している。
私たちの生存と安全を守るためには、くずのような日本国憲法を早急に改訂し、自分達の国は自分達で守れる誇りある国をつくっていきましょう。と結ばれたと記憶しています。
くずのようなと表現されたときには、会場にどよめきが起こったように思います。
私にとって、強烈なメッセージでした。皆さんは、どう感じられたでしょうか。一度お考えになってみてください。
以上で、インフォメーションを終わります。
ありがとうございました。

by osakajotorc | 2014-03-17 16:10 | 会長インフォメーション

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